Sorry, japanese only.....
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大量の情報をまとめるのは大変ですねぇ。これをまとめるのにもかなり時間がかかってますけど、 頭にあることがストレートに表現できていませんし、あやふやな部分があって、もう少し調べないと 完成しない所とかもあります。ので、ここはまた少しずつ書き足し&書き直しをしていく予定です。
アミノ酸とは、アミノ基(‐NH2)とカルボキシル基(‐COOH)とをもつ化合物のことで、
アミノ基とカルボキシル基が同一の炭素原子についているものをα(アルファ)‐アミノ酸、
アミノ基が隣の炭素原子に順次移るに従って、β(ベータ)‐、γ(ガンマ)‐、δ(デルタ)‐アミノ酸と呼びます。
α‐アミノ酸は蛋白質の主要構成成分で、
普通アミノ酸といえばα‐アミノ酸を指します。
天然に存在するアミノ酸は八○種以上ありますが、意外なことに生命体を作り上げるアミノ酸は
たった20種類しかありません。アミノ酸には、人の身体を作るための様々な生理機能があります。
脳を作るもの、内臓を作るものなど、それらが全てが 20種類のアミノ酸の組合せから生まれるのです。
また、アミノ酸のうち、体内で合成できないか、または合成することが困難なため、
食物として摂取しなければ発育・健康保持に障害を来すものは
必須アミノ酸と呼ばれ重要視されています。
アミノ酸はタンパク質を構成する要素なので、 タンパク質を食べれば、胃や腸でアミノ酸に分解され、必要なアミノ酸はほとんど摂取することが出来ます。 そして食物としてのタンパク質は、肉、魚、納豆、牛乳、卵などに多く含まれ、 それらはみなおいしいものばかりです。
それなのになぜわざわざお金をかけてアミノ酸に分解された おいしくないものを摂る必要があるのでしょうか。
それは、個別に摂ることで個別アミノ酸特有の機能が発揮されるからです。 また、タンパク質は消化吸収されて細胞に届くまで5〜6時間かかりますが、 アミノ酸ならばすでに分解済みなので30分〜1時間で吸収してしまいます。 したがって、消化器官に負担をかけることなく摂取できるため、運動の最中でもすばやく補給することができます。
アミノ酸特有の効果を得るためには、個別アミノ酸の機能をよく理解して、 目的に合ったアミノ酸を摂る必要があります。
効果 |
詳細 |
アミノ酸 |
---|---|---|
スポーツサプリメント |
筋肉内で燃料として作用するアミノ酸を摂ることによって体力の向上が可能 |
ロイシン、イソロイシン、バリン、アルギニン |
有酸素運動の補助 |
脂肪燃焼を促すホルモンを構成するアミノ酸を多く摂ることによって脂肪燃焼を促進できる |
リジン、プロリン、アラニン、アルギニン |
皮膚の再生 |
皮膚の原料となっているアミノ酸を摂ることによって皮膚の再生を活発にする |
プロリン、アルギニン、システィン |
脳機能調整 |
脳の伝達物質であるアミノ酸を摂ることによって、興奮状態とリラックス状態をコントロールする |
チロシン:興奮、トリプトファン:リラックス |
免疫力向上 |
マクロファージなど免疫細胞を構成するアミノ酸を摂ることによって免疫力を向上させる |
グルタミン、アルギニン |
スポーツサプリメントとしてのアミノ酸は、BCAAと呼ばれる「ロイシン」「イソロイシン」 「バリン」があげられます。この3つは1つのグループとして一緒に摂取するのが効果的です。 そしてこれらのアミノ酸は、筋肉タンパクの3分の1を占め、持久運動中も無酸素運動中も 急速に失われます。
アルギニンは、成長ホルモンを分泌させることについてかなり信頼性があり、 成長ホルモンの分泌により筋発達を促します。
スポーツなどによって体を動かすとエネルギーとして使うため筋肉が破壊されてしまいます。 血中アミノ酸濃度が高く保たれれば、筋肉の破壊は最小限に食い止められます。
運動のエネルギーは食事などで摂取したエネルギー源を分解して作り出しますが、 同時に疲労物質である乳酸が発生してしまいます。しかし、エネルギー源は他にもあって、 筋肉を分解してできるアミノ酸もエネルギーとなります。そしてこちらは乳酸を発生しません。
トレーニングをすると少なからず筋肉の破壊が起こります。 筋肥大を得たいならば、すみやかな筋修復が行われるべきです。アミノ酸は破壊された筋肉の材料として 必要不可欠なものです。
酸素を使って脂肪を分解してエネルギーを得る「有酸素運動」は、 「脂肪を燃焼する」などといった表現がなされますが、この脂肪燃焼を助けるアミノ酸があります。
必須アミノ酸である「リジン」「アルギニン」と、非必須アミノ酸の「プロリン」「アラニン」 などです。
通常エネルギー源は筋肉中や血液中にある程度流れています。 運動初期のほとんどはこれを使い、血液中のエネルギー源が不足し始めてから、体脂肪が使われます。
血液中のエネルギーが不足してから、ようやく体脂肪はリパーゼという酵素によって遊離脂肪酸として血液中に送り込まれます。
脂肪を分解して遊離脂肪酸にするリパーゼを活性化する働きがあります。 しかし、これだけではなく、成長ホルモンの分泌を促したり、免疫力も高める働きも持っています。
血液中の遊離脂肪酸は、有酸素運動をして初めて燃焼されます。 使われなかった遊離脂肪酸はまた再び脂肪として蓄えられてしまうので、 有酸素運動と組み合わせて初めてその効果を発揮します。
このアミノ酸は、運動を始める30分くらい前に、 なるべく空腹時に摂取するのが効果的です。また、日頃からビタミンB群を摂ることで アミノ酸の働きを促進し、より脂肪が燃焼されやすくなります。
アミノ酸は体を構成する物質の20%を占めていますが、 人間の皮膚もアミノ酸が大部分を占めています。破壊と再生のサイクルが早い皮膚にとっては その原料となるアミノ酸が不可欠になります。
皮膚は、網目のように張り巡らされたコラーゲンの層によって水分と油分が保たれたものです。 このコラーゲンの主成分となるのが「プロリン」と「アルギニン」です。
アミノ酸は単にコラーゲンの材料となるだけでなく、コラーゲンの生成を活発化する働きもあります。 再生力が衰えて老化した皮膚を若返らせる効果も期待できます。
もうひとつのアミノ酸「システイン」は、紫外線を浴びすぎて暴走したメラノサイト を抑制する働きがあります。メラニンの過剰生成を抑えてシミを防ぎます。 また、皮膚ガンの一因である活性酸素を除去する働きもあるという報告もあります。
脳の機能を左右する情報伝達物質はたくさんの種類がありますが、 なかでも、セロトニンや、ドーパミンには、アミノ酸が深くかかわっており、 個別アミノ酸を摂取することによってその働きをある程度コントロールすることができます。
ドーパミンは、脳を覚醒させて、集中力を高める作用を持った神経伝達物質です。 アミノ酸の「チロシン」は、このドーパミンの原料であり、チロシンを摂取することによって ドーパミンの分泌が促され、その結果脳が覚醒し、集中力が高く維持されるようになります。
セロトニンは、脳を休息させてリラックスする神経伝達物質です。 アミノ酸の「トリプトファン」は、このセロトニンの原料であり、トリプトファンを摂取することによって セロトニンを分泌が促され、その結果脳が休息し、リラックスすることによって血行が良くなります。
脳機能を調整するアミノ酸はそれぞれ相反する効果があります。 2つ同時に摂ることはブレーキを踏みながらアクセルを吹かすのと同じこと。 状況に応じた使い分けをすることが大切です。
例えば、試合や発表などの集中力が必要なときはチロシンで集中力アップ効果を使い、 終わって疲れた脳と体を休めるときにトリプトファンでリラックスするといった使い分けが考えられます。
細菌やウィルスの侵入を防ぐ身体機能に免疫機能があります。免疫機能は、 体温が下がったりすると低下してしまうことがありますが、免疫機能に関わるアミノ酸不足によっても 免疫機能は低下してしまいます。
免疫機能に関わるアミノ酸は、他の役割も受け持っているものあり、 そちらの方に大量に取られてしまうと、とたんに免疫機能が低下する場合があります。 また、食生活やストレスによっても慢性的に不足することがあるので注意が必要です。
細菌やウィルスの侵入に最初に立ち向かうのがマクロファージです。 マクロファージはナイトリックオキサイドという武器を使って侵入者を攻撃します。 「アルギニン」はナイトリックオキサイドの原料となり、マクロファージの働きを助けます。
大量に侵入してしまったウィルスにはキラーT細胞が攻撃を開始しはじめます。 キラーT細胞には、「グルタミン」がエネルギーとなり、キラーT細胞の働きを助けます。
トレーニングや激しいスポーツを行なって筋肉に大きなダメージを受けると、 修復作業に各種アミノ酸が消費されてしまいます。そのとき十分なアミノ酸がないと、 免疫機能を助けるアミノ酸まで使われてしまい、免疫機能が低下してしまいます。 グルタミンなどは、体内で合成が可能な非必須アミノ酸に分類されていますが、 トレーニングや激しいスポーツで消費されるグルタミンの量はハンパではなく、 運動直後は急激に不足するので、体内での合成では間に合いません。 サプリメント等で補給しないと免疫機能の低下を招いてしまいます。 スポーツ選手がカゼをひきやすいと言われるのは、一時的にアミノ酸が不足し、免疫力が低下するためなのです。
アミノ酸には、上で述べた機能を見ればわかるとおり、正反対の作用をもたらすものがあります。 それらを同時に摂った場合は、作用を互いに打ち消してしまうでしょう。アミノ酸特有の効果をねらうならば、 効果に合った種類のアミノ酸を個別に摂取することが必要です。
多くの薬物は小腸から吸収されます。 この小腸からの吸収は脂溶性(油への溶け易さ)が高いものほど良く吸収されますが、 脂溶性が高くなると水に溶け難くなりますから、水に溶けないとそのまま糞に出てしまいます。 水に溶け難くても、溶け易くても薬にはなり難いのです。生体で必要な糖やアミノ酸は水に溶け易いので、 吸収され難いのですが、生体はトランスポーターという特別なポンプを持っており、これを使って吸収します。 逆に脂溶性の高い薬物の中には小腸のトランスポーターにより吐き出され、吸収され難いものがあります。 脂溶性が高いものは生体からすれば異物ですので体に入らないように守っているためと思われます。
従来から小腸上皮の刷子縁膜構造は吸収面積拡大のため物質の吸収を可能にすると解釈されていました。 しかし近年刷子縁膜構造にはいろいろな栄養物に対してエネルギーを使って吸収する輸送体(トランスポーター) が発達していることが分かっています。 多くの薬物も構造上適合するトランスポーターにより吸収することが分かってきました。
消化管からのアミノ酸の吸収はペプチドトランスポーター(PepT1)により輸送されます。 そのメカニズムは刷子縁膜に発現しているPepT1が上皮細胞内外のH+濃度勾配を利用して、 ジないしトリペプチドを細胞内へと取り込みます。そのほとんどは細胞内で酵素によりアミノ酸まで分解され、 アミノ酸トランスポーターにより細胞内から毛細血管内へと輸送されます。
アミノ酸の吸収はこのトランスポーターに依存しているので、トランスポーターがないと 吸収できません。しかも、トランスポーターは一度に一つしか吸収することが出来ず、 数種類のアミノ酸を同時に摂取した場合、トランスポーターの取り合いになることがあります。 これは消化器官に限ったことではなく、アミノ酸やその他の物質が脳内に入るためにもトランスポーター を必要とします。したがって、例えばBCAAとトリプトファンなどは同じトランスポーターを必要とするので、 BCAAかトリプトファンのどちらかしか脳内に取り込めなくなったりします。
個別効果をもたらすアミノ酸は、人によっては身体機能のバランスを崩すこともあります。 特に、脳機能を調整するアミノ酸は12歳以下の子供には個別に与えるのはやめましょう。
また、メラニンの生成を抑制する「システイン」の過剰摂取は、 活性酸素に変化して肌や肝臓を傷める可能性があります。通常に販売されているサプリメントには 過剰摂取にならない量に配合されているので心配はありませんが、使用量を無視して大量摂取 するのはひかえましょう。